どうして楽器には the がつくの?
the には同種属・同種類のモノの全体を代表させ、特に別の種属・種類と区別するような総称用法なるものがあります。
The dolphin is very intelligent.
他の種属と比べると、イルカはとても賢い動物です。これは「知的」という点で他の種属とイルカを区別しているのです。
学校英語で理屈抜きに丸暗記する「楽器には the がつく」というのも、実はこの総称用法の the なのです。
The violin is more difficult than the piano.
(バイオリンはピアノより難しい)
バイオリンという楽器(総称)はピアノという楽器(総称)より難しいという意味で、楽器という種類を比較しています。
I can’t play the piano, but can play the guitar.
(ピアノは弾けないけど、ギターなら弾けます)
これもピアノという楽器(総称)は弾けないが、ギターという楽器(総称)なら弾けるという意味。
しかし、楽器でも総称の意味を持たない場合はふつうの名詞として扱われます。
I would like to buy a piano.
(ピアノを1台買いたい)「漠然と複数あるピアノの中の1台」
[聞き手にとって話し手がどのピアノを指しているのかわからない]
I didn’t buy the piano that I tried in the shop.
(楽器店で弾いてみたピアノ結局買わなかった)
[話し手と聞き手がどのピアノを指しているのかわかる]
「楽器には the がつく」と理屈抜きで丸暗記するのではなく、場面場面で使い分けるようにしましょうね。
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