「迎えにいく」に使う前置詞がなぜ for なの?
「6時頃に迎えに行くね」空所に入る前置詞は to それとも for ?
We’ll come ( ) you at around 6 pm.
↓
↓
↓
↓
答: for
前置詞は基本イメージが大切。
当メルマガでは何度も取り上げている to と for ですが、もう一度、基本イメージをおさらいしておきましょう。
前置詞 to も for も方向を表す前置詞ですが、to は到達の意味を「含み」、for は「含まない」ことが決定的な違いです。
He went to school. (学校に到達したことを意味する)
She left for school. (出発した時点で学校へ向かっていたことを意味するだけで到達の意を含まない)
この違いがイメージできたら、今回の come to you と come for you の違いをイメージで考えてみましょう。
I’ll come to you for advice.
この文はアドバイスを求めて「私」が「あなた」に到達すること意味します。
つまり、アドバイスを求めて私はあなたの目の前まで行く(あなたに到達する)というイメージです。
具体的な場面をビジュアライズしてみましょう。
例えば、私がアドバイスを求め、あなたのオフィスに行くという場面。このイメージは私があなたに到達するイメージです。実際に私はあなたの目の前に行きアドバイスを受けるのです。
それに対して、
I’ll come for you at around 6 pm.
この文は「6時にあなたを迎えにいく」という意味です。
具体的な場面をビジュアライズしてみましょう。友達を車で迎えにいくような場面を想像してみてください。
あなたは友達の家の前に車を止めて、スマホで「着いたよ、家の前にいるよ」というテキストメッセージを送る、または、玄関のチャイムをならす、こんな場面が迎えにいくという場面ですよね。
そして、これが I’ll come for you の場面なのです。
つまり「私」の意識は「あなた」の方向を見ているが、実際にはあなたにまだ到達していないことを意味します。だから到達の意味を含まない方向の「for」が使われるのです。
どうですか、これで I’ll come to you が迎えにいくという意味にならないことがお分かりになったでしょうか。
丸暗記も悪くないけど、理屈がわかると前置詞はよりおもしろい!
古い常識に囚われず、理論とイメージの英文法へ!
後は「習うより慣れよ」、より多くの英文に触れ、この「わかる⇒面白い⇒もっとわかる⇒できる」という循環を作っていきましょうね。
英文法は簡単明瞭!
