現在完了進行形 vs. 過去進行形:和訳に頼ると違いがイマイチわからない!
今回の内容はブログの延長です。
現在完了進行形に関しては下記ブログを参照してください。
まずは問題。
空所に適切な動詞の形を入れましょう。
A: Why are your hands so dirty?
B: Oh, I ( ) my bike. (repair)
答:have been repairing
「自転車の修理をしていた」という進行動作がちょっと前に完了し、そのことが直接影響して、今、手が汚れている状態を表しています。
このように現在完了進行形は継続していた動作が完了し、そのことが現在の状態・状況に直接影響を及ぼしていることを伝えるときにも用いられるのです。
なお、次のような過去進行形(was repairing)を用いて「自転車を修理していた」という表現は、この会話の流れには適切ではないので注意してください。
A: Why are your hands so dirty?
(どうしてそんなに手が汚れているの?)
B: Oh, I was repairing my bike.
(あぁ、自転車を修理していたんだ)
こんな風に和訳を当てがってしまうと、不自然さを感じませんよね。このように和訳に頼ると過去形でも使えそうに感じますが、英語の時制の概念では過去形は不適切となります。
まず、時制を学ぶとき一番重要なことは日本語には英語の時制に相当する概念がない。つまり「日本語には時制がない」ここからスタートしないといけません。
日本語と英語の概念を理解せず日本語に訳していると、いつまで経っても英語の時制を自由自在に操ることはできません。
では、英語の時制とは何か?
ずばり、時間軸上を動作が移動するイメージです。イラスト図のように頭の中に時間軸を作り、動詞(動作)を過去や未来に動かすイメージです。
発話時(今)を中心に過去の動作なら時間軸上を左へ、未来の動作なら右へ移動するイメージ。そして、時間軸上で動作を動かすときには動詞を屈折させて動かします。
では、過去形とは?
字の如く「過去で終わった動作」です。
ここまでは誰でも知っていますよね。
次に、その過去とはいつ?
ここが今回のポイントです。
過去形を用いるときは「いつ」を明確にすることなのです。なぜならば、時間軸上を発話時より左に移動されるためには「いつ(時)」を指定しなければ動かせないからなのです。
上の過去進行形に「いつ」を入れて、もう一度イメージしてみましょう。
A: Why are your hands so dirty?
B: Oh, I was repairing my bike half an hour ago.
(あぁ、30分前に自転車を修理していたんだ)
このように過去形(進行形)を用いる場合は、過去時の「いつ」が必要なのです。そして、もう1つ重要なことは過去形の過去の動作は現在と繋がりを持ちません。
もしあなたが30分前に自転車を修理し終えたなら、手を洗わずにそのままでいますか?
おそらくもう手を洗っていますよね。
だから、上記の会話「どうしてそんなに手が汚れているの?」の答えとしては不自然になるのです。
このように過去形は現在と繋がりを持たないので、上のような会話では現在と繋がりを持つ、現在完了進行形が用いられるのです。
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