学校で習う「楽器には the がつく」は絶対ルールではない!

正しいのはどっち?

1) She plays piano in a band.

2) She plays the piano in a band.

答:どちらも正しい

学校英語で理屈抜きに丸暗記する「楽器には the がつく」と習うことがありますが、これは絶対ルールではありません。

学校で習うこの the は総称用法の the で、特定する一つの楽器を指している訳ではありません。この the は the の基本イメージにある「他と区別する」意味を与える働きをする the です。

次の例文を見てみましょう。

I can’t play the piano, but can play the guitar.

(ピアノは弾けないけど、ギターなら弾けます)

これは他の楽器と区別してピアノという楽器は弾けないけど、ギターという楽器なら弾けますという意味で、楽器の種類を比較しています。一つの特定のピアノやギターを指しているのではありません。

しかし、次のような例文では話し手と聞き手が特定できる形ある1台のピアノとして認識されています。

I didn’t buy the piano that I tried in the shop. (楽器店で弾いてみたあのピアノ結局買わなかった) [話し手と聞き手がどのピアノを指しているのかわかる]

ここまで見てきてわかることは、the には特定する用法だけでなく、「特定しない用法」もあるということです。そして学校英語で習う「楽器には the がつく」というルールはこの楽器を特定しない the のことなのです。

さらに楽器には a も the もつかない場合があります。

She teaches piano at a university in Japan.

(彼女は日本の大学でピアノを教えている)

She plays piano in a band.

(彼女はバンドでピアノを担当している)

上記例文のピアノは不可算名詞扱いになっています。つまり、話し手(書き手)の頭の中で具体的なピアノの形は現れていないということです。

最初の文では、ピアノは大学の教科のことを表しています。教科だから、1台のピアノではなく「ピアノの弾きかた」「ピアノを弾くこと」が頭の中でイメージされます。

2つ目の文のピアノはバンドのピアノ担当のこと。つまり、これも1台のピアノではなく「ピアノ演奏」が頭の中でイメージされています。

このように具体的な形のないピアノをイメージすれば、ピアノも不可算扱いになるのです。

「楽器には the がつく」と理屈抜きで丸暗記するのではなく、場面場面で使い分けるようにしましょうね。

日本語には冠詞に相当するものがありませんが、機械的な丸暗記に頼らず理論とイメージで冠詞を使うように心がけましょう。

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